朝日新聞の広告
昨日か,今日,初めて見たのだと思う.
一番初めに見たのは,地震で破壊された道路の写真
の上にコピーが重ねられている.
写真は色々なバージョンがあるようだけれど(象牙を焼く,消防隊員,etc),
コピーの方は僕が見た範囲では一種類だ..
いわゆる「悲惨な状況」の写真の上に重ねられる言葉はこうだ.
言葉は
感情的で,
残酷で,
ときに無力だ.
それでも
私たちは信じている,
言葉のチカラを.
ふむ.
結論から言うと,胸くその悪い言葉!
気分が悪いです.二重三重にむかついてます.
という,全てが直感から導きだされた.
そして,こういう直感は決まって正しい.
この不快感の正体は何か?
は後から考えればいい.
というわけで,要再考.
*
一つ.もっと言葉はデリケートに使わなければ,
二重三重に罠に陥ってしまうよ.と思う.
(これは完全に表象批評宣言を参考だな)
つまり,この広告を書いたコピーライターと
これを選んだ朝日新聞は言葉をデリケートに扱っていないと思う.
ま,それが言葉の一般的な使い方,あるいは一般的な言葉への意識なのだと思う.
はっきりと僕は文学愛好者だ.
文学は究極的には庶民の側につく,という論も多くあって
僕の敬愛する文学愛好者達もそう言うのだが,
それは願いではあっても事実ではない.
文学は庶民と芸術との間の,徹底的に芸術の側につく.
そして,だからこそ庶民の力にも副次的になりうるだろう.
*
二つ
新聞は言葉の力ではなく,事実の力を信じるべきだ.
派手な言葉(感情的,残酷,無力,それでも,私たちは,信じている,言葉,チカラ)を
並べ立ててどうする.
*
三つ
結局,言葉のチカラなんて信じてやいないのだ.
いないのに,写真の力借りてかっこつけてるのだ.
質が悪い
*
再び,要再考.